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このたび、「ディズニー データベース」は開設10周年を迎えるにあたり、こちらの「別館」を開設する運びとなりました。
本来、本館のほうで客観的にデータを集めるのがメインであるため、映画のレビューなどをするタイプではないのですが、作品を紹介してレビューと名乗ればそれっぽく見えるだろうということでお話ししていこうと思います。
しかしながら、ディズニーの名作はネット上で素晴らしきレビュアーの方々に語り尽くされていますから、その裏側だったり独自の切り口だったり語られにくい作品だったりについて触れていこうと思います。ちなみに不定期だよ!
とは言いつつ、初回は緊張気味に。
『蒸気船ウィリー』
ミッキーの原点ともいうべき本作について真面目にご紹介していきたいと思います。
ミッキーのデビュー作にして、世界初のトーキー・アニメーション(音楽や声のついたアニメのこと)として大ヒットしました。まさに歴史的な作品です。
歴史というものは線で繋がっているので(←by 世界史がダメな人)、作品のルーツを辿るとウォルト・ディズニーの誕生以前に遡ってしまうわけですが、そこはバッサリ。必要な前提知識は…
- ウォルトさんは「ウサギのオズワルド」というキャラクターをつくった
- 友人のアブさんがオズワルドのアニメを作りまくった
- 配給会社にオズワルドの権利と従業員をだまし取られた
- ウォルトさん、「二度と人の下でなんか働くもんか」とマジギレ
以上の4点でOKです。なんだか行ける気がしてきましたね!
さて、今でこそ知名度を上げてきたオズワルドさんですが、従業員もろともユニバーサル社に引き抜かれてしまいます。
ウォルトは「そんなにオズワルドがいいのか?私ならもっと面白いものを作れるぞ!」と虚勢を張ってはみたものの、駅に迎えに来た友人のアブさんに「なんか元気なくない?」と勘づかれてしまいます。
ちなみにここでいうアブさんとは水島新司先生のことではなく、アブ・アイワークスという天才アニメーターのことです。どのくらい天才かというと、彼は半年かかるアニメ制作をわずか二週間でやってのける天才です。
ウォルトとアブは「オズワルドの耳を丸くして鼻と尻尾を伸ばせばネズミっぽくないっすか?」みたいなノリでミッキーを作りました。オズワルドは既に他社のもの、今やれば確実にアウトです。
ちなみにウォルトはミッキーの名前をモーティマーにしようとしていましたが、奥さんに「それじゃ覚えにくいわ(訳:変だからミッキーにしなさい)」と言われてミッキーにしたそうです。ちなみにこれは超有名エピソードなので試験にも出ます。
しかし、ウォルトは契約のためにオズワルドをあと3話作らなければなりませんでした。
ウォルト「早くミッキー作りたい」
アブ「じゃあオズワルド作りながら作るよ」
ウォルト「えっ」
こうして天才アブの大胆な内職によって第1作『プレーン・クレイジー』は完成したのです。
…というわけで前置きが長くなったので、三連休にちなんで3日に分けてお送りします。お仕事の方々、行ってらっしゃい!